
デザインツール
シラス壁の持つ①抗ウイルス、②除菌・抗菌、③吸着・分解、④調湿、⑤調温、⑥透湿などの様々な機能を、室内空気をデザインするツールとして考え、人が心地よいと感じる空気にデザインし、心と体の健康に配慮した空間を実現します。
抗ウイルス
シラス壁は、接触したウイルスを不活化させる効果を持っています。日常生活を健康で安全に過ごすためには、室内環境においてもウイルス対策が求められます。在宅勤務・リモートワークなど、ニューノーマルな暮らしの中で、シラス壁は、私たちが知らず知らずのうちに触れている壁面を清潔に保ち、衛生環境の向上へと導きます。
evidence
コロナウイルスを対象とした試験において、薩摩中霧島壁は1分で99.8%、白洲漆喰は1分で99.9%以上のウイルスを不活化させることを確認いたしました。
- 試験ウイルス:ネココロナウイルス※1(WSU 79-1683)
- ウイルス量測定方法:TCID50 (Tissue Culture Infectious Dose 50)
- 検出限界:32 TCID50/試験片
※1 新型コロナウイルス(SARS-CoV2)と同じコロナウイルス科に分類され、類似した構造的特徴を持つウイルスです(エンベロープ型)。このことから新型コロナウイルスに対しても同様の抗ウイルス効果を発揮すると想定されます。
多くの動物感染性ウイルスの代替として使用される細菌感染性ウイルスを用いた試験においても、薩摩中霧島壁は1分で99.3%、白洲漆喰はコロナウイルスと同じく1分で99.9%以上のウイルス不活化を確認しております。
- 試験ウイルス:バクテリオファージQβ※2(NBRC20012)
- ウイルス量測定方法:プラーク法
- 検出限界:100 PFU/試験片
※2 一般に消毒薬等に対する耐性が高いとされるウイルスに分類されます(ノンエンベロープ型)。そのためバクテリオファージQβを用いる試験は、ウイルス全般への効果の指標となります。
ココで実証! |
国立高等専門学校機構 都城工業高等専門学校 野口太郎 准教授、野口大輔 教授
研究課題 シラス壁の持つ抗ウイルス効果についての研究(2020年7月~2021年8月現在継続)*特許出願中
除菌・抗菌
シラス壁の菌への抵抗性も実験によって明らかにしています。人の動きやエアコンの風などにより常に流れている室内の空気を除菌し、菌の増殖をあらかじめ抑制する効果もあります。
evidence
空間浮遊菌に対する除菌効果の試験において、シラス壁が黄色ブドウ球菌に対する除菌効果を有する結果が得られています。菌を噴霧して3時間後、シラス壁なしの場合は菌の数が100分の1程度に減ったのに対し、シラス壁は約2,000分の1に減少しました※1。
※1 100L空気中の菌数です。壁材なしとシラス壁3時間後の差はおよそ20倍です。それは座って作業している場合と急ぎの走行をしている場合に発生するホコリの量の違いに相当します。
ココで実証! |
一般財団法人 北里環境科学センター
さらに、シラス壁の持つ細菌抑制効果についても試験を実施。大腸菌に対する抗菌性試験において、1日で菌が検出限界以下※2となり、シラス壁には抗菌性があることも確認しております。
※2 試験方法による検出の最低値を検出限界といいます。今回の結果は、生菌数が初期値に対して10,000分の1以下に下がっており、シラス壁表面で最近の増殖が抑制されている、つまり抗菌性があることが確認されました。
ココで実証! |
神奈川県立産業技術総合研究所
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吸着・分解
シラス壁は、生活の中で気になるニオイのもととなる物質及び、家具や他の建材から放出されるホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC物質)を吸着する機能を持っています。さらに、吸着したものは分解され再放出することもありません。また、シラス壁は100%自然素材であるため、シックハウス症候群の原因となる物質は一切含まず、アトピーや喘息といったアレルギーに敏感な方も安心して過ごせる空間を実現します。
evidence
ホルムアルデヒドのガスをシラス壁のお部屋に注入すると、30分で吸着。再度同じものを注入したところ、同じ効果が得られ、再放出しないことも確認しております。
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ココで実証! |
千葉大学予防医学センター
研究課題 ケミレスタウン®プロジェクト(2007年4月~2012年3月)
シラス壁の消臭性については、第三者機関に依頼して評価しております。シラス壁は高い消臭性があることが示され、空気環境を清浄にすることが明らかになっております。
ココで実証! |
JFEテクノリサーチ株式会社
ボーケン品質評価機構
日立プラント建設株式会社 etc.
さらに、シラス壁はニオイのもと・有害物質を吸着するだけでなく、触媒作用により分解することも明らかとなっております。
ココで実証! |
横浜国立大学 大学院 環境情報研究院 松宮正彦 准教授
研究課題 シラス壁材中での吸着・分解挙動解明及び環境影響評価に関する研究(2010年4月~2012年3月)
調湿
シラス壁は、室内の湿度に応じて湿気を吸湿・放湿し、オールシーズン快適な湿度に保ちます。湿度を調整することができるため、カビ・ダニの繁殖を抑制します。また、余分な湿気を吸湿することで体感温度を下げ、夏場のエアコン使用抑制につながります。シラス壁なら、節電しながら、夏を涼しく快適に過ごせます。
evidence
シラス壁は室内の湿度が高くなると、余分な湿気を吸収し、室内の湿度が低くなると湿気を放出する特徴があります。右の吸湿・放湿試験のグラフでも実証されているように、吸湿については、60分後に湿度45%程度(快適範囲)となり以降安定します。放湿については、35分後に湿度25%、80分後に湿度27%、250分後に湿度28%となり、以降はゆっくりとした変化となります
ココで実証! |
株式会社ゼオン分析センター(現 日立プラント建設株式会社)
調湿機能は高温多湿の日本の夏の体感温度を約2℃下げる効果が期待でき、エアコンの電力量10%削減に相当します。
※当社調べ
測定場所:シラス壁採用の住宅(千葉県)2F室内
採用商品:ビオセラ・中霧島ライト
*ミズナール体感温度による測定値
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調温
シラス壁の熱伝導率はモルタル壁の約6分の1です。多孔質のシラス粒子内部に空気を取り込み、断熱層を形成するため、外気の温度を建物内部に伝えにくく、冷暖房の効率がアップします。さらに、蓄熱しにくく輻射熱をやわらげるため、ヒートアイランドの防止にも寄与します。
打ち水効果について
シラス外装材は、打ち水をすると長時間にわたり気化熱作用を持続させるため、建物内部の温度上昇を抑えます。
A棟・B棟の実験棟の外壁にスーパー白洲そとん壁Wを施工。8月の朝8時30分にB棟の外壁に打ち水をして、14時30分にそれぞれの表演温度、室内温度を測定しました。
打ち水をしたⒷの壁面温度は、
Ⓐに比べて5~10℃低い。
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打ち水をしたⒷの室内温度は、 Ⓐに比べて3~4℃低い。 |
透湿
シラス壁の主原料であるシラスは多孔質であるため、透湿性があります。下塗り材には、水蒸気を通しても雨水は通さない超微細なシラス粒子を使用しています。上塗り材と下塗り材の二層仕上げによって、防水と透湿の機能を両立し、表面の防水処理は不要です。表面の防水塗装が要らないことで、壁内部の湿気が壁表面から放出されるため、湿気による結露やダニの被害から建物を守ります。
シラス壁だけの防水メカニズム
軽量モルタルの場合、浸み込んだ雨水は分散し、建物内部に浸透してしまいます。一方、シラス壁に浸み込んだ雨水は、隙間が細かい下塗り材にはほとんど浸み込むことなく、重力によって下方向に引っ張られながら、隙間が大きく抵抗が少ない上塗り材の表面へと流れていきます。これを「くの字流動減少」といいます。
過酷な実験で防水性を証明
高さ4mのスーパー白洲そとん壁Wにて防水実験を実施。高知県の年間降水量の約50倍に相当する水を、48時間に渡り放水しましたが、裏面への浸水はありませんでした。
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