空気と生活

冬のバスルーム・洗面所の寒さ対策

2022/11/16(水) すべて

冬は、バスルームや洗面所の寒さが気になります。また、寒さが気になるだけでなく、入浴前後の寒暖差が大きいと、ヒートショックという健康障害を起こすことも。入浴時に感じるバスルームと洗面所の寒さを防ぎ、安全に入浴する方法を紹介します。

 

バスルームや洗面所が寒いのはなぜ?

寒くて身体を温めたいのに、バスルームや洗面所が寒すぎて、「お風呂に入りたくない!」と思ってしまうことはありませんか。

バスルームや洗面所は北側の日の当たりにくい場所に設置されることが多く、日中も室温があまり上がりません。さらに、バスルームは湿気を飛ばすために換気をすることが多く、通気性がよいため、湿度を下げると同時に室温も下がりがちです。また、床や壁に使われることが多いタイルも、冷たさを感じさせる一因となります。

 

ヒートショックとは?

冬の入浴時によく起こるとされるヒートショックとは、急激な温度の変化により血圧が大きく変動し、身体に負担がかかり、意識障害や失神などの症状を起こすことをいいます。

暖かいリビングから洗面所に移動して洋服を脱ぐときや、寒いバスルームから湯船に入るとき、温まった身体で寒い洗面所に出て着替えているときなど、入浴時には急激に血圧が変動するシーンが多くあります。高齢者に起こることが多いですが、実は、若い人や子どもにも起こる可能性があり、入浴前後の温度差をできるだけ減らすことが対策につながります。

 

対策① お湯を溜める前に換気扇を止める

バスルームの換気扇は、カビや湿気を防ぐために一日中回しておくこともありますが、浴槽にお湯を溜める前に消しておきましょう。お湯を溜めると、バスルーム内の湿度が上がりますが、換気扇を回したままだと下がってしまいます。湿度が20%変わると、体感気温は4度変わると言われており、湿度が高い方が体感温度も高くなります。バスルームの換気は大事ですが、入浴前から出るまでは控えるようにしましょう。

 

対策② お湯を溜めるときは浴槽のフタを開けておく

浴槽にお湯を溜めるときには、フタを開けておきましょう。こちらもバスルーム内の湿度を上げることが目的ですが、同時に暖房がないバスルームの室温も上げることができます。フタを開けておくと、お湯の温度が下がりやすいので、温度調節機能がついていない場合は、少し熱めのお湯を入れるのがおすすめです。

 

対策③ マットを敷く

足下が冷えると、寒さを強く感じます。バスルームや洗面所の床が冷たい場合には、マットを用意するだけでも、寒さが和らぎます。ただし、濡れたマットはカビが生えやすく、使用後のお手入れが欠かせません。使い終わったら、立てかけたり、吊したりして、しっかりと乾かすようにしましょう。

 

対策⑤ お風呂のお湯は41度以下にする

ヒートショックは気温差が10度以上ある場所で起こりやすいといわれています。入浴時のお湯が熱いと、血圧の変動が急激に起こり、その危険性が高まります。お風呂のお湯は41度以下にし、10分以上の長湯も避けましょう。また、食事のあとや飲酒後の入浴は、少し時間を空けることをおすすめします。

 

対策⑥ 暖房器具を置く

バスルームには乾燥機も兼ねた暖房器具がついている家も少なくありませんが、洗面所にはないことが多いです。暖房器具を設置し、入浴前後の温度差をできるだけ減らすと、寒さおよびヒートショック対策につながります。小型、薄型、壁掛けなど、洗面所のような狭い場所にも置きやすい暖房もあります。また、バスルーム、洗面所それぞれに温湿度計を用意しておくと、温度差がわかって安心です。

 


河野真希(家事アドバイザー)
https://www.kawano-maki.net/

記事一覧

1ページ (全3ページ中)

ページトップへ