ビニールクロスのおはなし
このコロナ禍の中で、私たちの生活様式には様々な変化がありました。
会食や外食が減り、お家での食事が増えたことで、お取り寄せやテイクアウト、デリバリーが当たり前となりました。また、テレワークが普及して都会に住む必要が無くなり、郊外に引っ越す方が増えたり、会社の本社を地方に移す企業もありました。
こうした流れから、家づくりの間取りにも変化が出てきており、帰宅してすぐに手を洗える場所を設けたり、テレワーク用に仕事ができる空間を設けたり、生活様式の変化は住宅にも現れてきています。
ここで少し、住宅の中で壁材に目を向けて、ビニールクロスのおはなしです。
日本では90%以上の壁紙に使われているビニールクロスですが、実は欧米では10%以下しか使われておりません。日本でメジャーな理由は、強度が強く取り扱いも簡単でありながら、何と言ってもコストが安いためです。
では何故、先進国での使用率は10%以下なのでしょうか?
実は、ビニールクロスに含まれる可塑剤は塩化ビニールを加工しやくするのですが、フタル酸エステル類のジオクチルフタレート(DOP)という有害物質が入っています。これは、生殖に異常をきたす環境ホルモンとして知られており、動物実験で発ガン性も報告されています。
欧州では上記のような問題から、内装にビニールクロスを使うことはなく、特に病院や学校などの公共施設では使用できなくなっているのです。(引用:しっくいまるわかり大辞典)
今回は、お家の空気に関連して、ビニールクロスのおはなしをご紹介させていただきました。
お家時間が増えたいま、住まいの安心・安全にはより一層気をつかわれるのではないでしょうか。
空気科学住宅では住まいの空気の中で気になるあれこれを記事にしていきますので、ご興味ありましたらぜひ、チェックしてみてくださいね。
それではまた次回。
空気科学住宅 編集部