喘息・アトピー@空科住

空気科学住宅にお寄せ頂きましたご相談・ご質問に対して、国立病院機構都城医療センター附属看護学校 非常勤講師 野口大輔先生監修のもと、該当する学術論文をお探しし、ご案内してまいりました。

今後は、野口先生による【論文紹介】を掲載してまいります。
詳細が気になる方は、論文本文にも訪れてみてください。

 

【論文紹介】

No.1 花粉症と気管支喘息との関連についての調査

今回紹介した論文は、「花粉症と気管支喘息との関連についての調査」です。本論文では、山梨県内と隣接地域の耳鼻咽喉科施設を受診したアレルギー性鼻炎患者3,804名を対象に1月か5月の花粉飛散時期における喘息症状の実態に関するアンケート調査が行われています。

花粉の季節になると、「鼻水や目のかゆみといった花粉症の症状が出てうんざり」という方は少なくないと思います。そして、「家に帰ると花粉症の症状がさらに悪化する気がする」とおっしゃる方も。 家の中なのに花粉症の症状が悪化する理由は、室内にたくさんの花粉が侵入・蓄積しているからです。「花粉症対策では、室内の対策がもっとも重要」と言われます。だからこそ「空気に配慮した暮らし」が必要なのですね。

 

起きている間も、眠っている間も、人は呼吸をし続けています。
人が一日に呼吸する量は14,400L。500mlのペットボトルに換算すると28,800本分に相当します。

また、私たちが一生涯で摂取する物質の割合をみると、飲食物よりも空気の方が圧倒的に多く、中でも「室内空気」は全体の57%を占めます。

にもかかわらず、現代の住宅は高気密。24時間換気が行われているとはいっても、毎日営まれる人間の生活によって、ニオイや湿気など様々な物質がこもりがちです。さらに、住宅建材に使われる化学樹脂からは、様々な種類の化学物質が揮発しており、たとえそれが微量であったとしても、住まいの空気質、そして住む人の健康に大きな影響を与えることがあります。 

最近では、この化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害が指摘されており、よく耳にする「シックハウス症候群」もこの室内空気汚染が原因と考えることができます。WHO(世界保健機関)は「大気汚染」や「室内空気汚染」によって年間約300万人が死亡しており、このうちの280万人が「室内空気汚染」による死亡、残り20万人が「大気汚染」による死亡であると試算しています。

シックハウス症候群以外にも、空気環境が良くないことで気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの病気が誘発されるとも言われており、これらの病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。

また、化学物質が人に与える影響は、一般に大人よりも成長期の子どもの方が大きいと考えられ、体重1kgあたりで比較すると、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになります。

家族みんなが安心して暮らせる住まいを考えたとき、そこに、「空気に配慮した家」を求める理由があります。私たちは健康のために食べ物や水を選ぶのと同じように、室内空気の安全性にも気を配る必要があると考えております。

 

花粉症と気管支喘息との関連についての調査
渡邉 大輔, 渡辺 浩介, 小澤 仁, 島村 歩美, 藤森 功, 松崎 全成, 増山 敬祐, 松岡 伴和, 代永 孝明, 渡部 一雄, 櫻井 大樹
日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌, 2023 年 3 巻 1 号 p. 7-13

 

No.2 喘息患児の室内環境整備 〜空気・塵埃中の真菌叢の調査から

今回の論文は、喘息児の環境整備の指導をする時、切り放して考える事が出来ない気管支喘息の室内における吸入アレルゲン(ハウスダスト、ダニ、真菌・カビ、ペットのほこりなど)に関して調査を行った論文です。

カビとダニを増やさない環境づくりが、喘息の悪化を防ぐ1番の近道だと感じました。

換気を行わない場合、掃除機やエアコンを作動させた後、舞い上がったダニの死骸や卵は1時間も空気中を浮遊しているそうです。その空気をどれほど吸っているかを考えるとゾッとします。だからこそ「空気に配慮した暮らし」が必要なのですね。

 

起きている間も、眠っている間も、人は呼吸をし続けています。
人が一日に呼吸する量は14,400L。500mlのペットボトルに換算すると28,800本分に相当します。

また、私たちが一生涯で摂取する物質の割合をみると、飲食物よりも空気の方が圧倒的に多く、中でも「室内空気」は全体の57%を占めます。

にもかかわらず、現代の住宅は高気密。24時間換気が行われているとはいっても、毎日営まれる人間の生活によって、ニオイや湿気など様々な物質がこもりがちです。さらに、住宅建材に使われる化学樹脂からは、様々な種類の化学物質が揮発しており、たとえそれが微量であったとしても、住まいの空気質、そして住む人の健康に大きな影響を与えることがあります。

最近では、この化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害が指摘されており、よく耳にする「シックハウス症候群」もこの室内空気汚染が原因と考えることができます。WHO(世界保健機関)は「大気汚染」や「室内空気汚染」によって年間約300万人が死亡しており、このうちの280万人が「室内空気汚染」による死亡、残り20万人が「大気汚染」による死亡であると試算しています。

シックハウス症候群以外にも、空気環境が良くないことで気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの病気が誘発されるとも言われており、これらの病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。

また、化学物質が人に与える影響は、一般に大人よりも成長期の子どもの方が大きいと考えられ、体重1kgあたりで比較すると、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになります。

家族みんなが安心して暮らせる住まいを考えたとき、そこに、「空気に配慮した家」を求める理由があります。私たちは健康のために食べ物や水を選ぶのと同じように、室内空気の安全性にも気を配る必要があると考えております。

 

喘息患児の室内環境整備 ~空気・塵埃中の真菌叢の調査から~
石黒 彩子, 土井 まつ子
日本小児看護研究学会誌, 1994 年 3 巻 2 号 p. 108-113

 

No.3 室内環境の微生物に関わる最近の話題(4) 職場環境における微生物汚染と対策

コロナや季節性インフルエンザの集団感染を防ぐにはどうしたらよいか?特に室内環境の具体的な対策方法について大変興味があると思います。今回紹介した論文“室内環境の微生物に関わる最近の話題(4) 職場環境における微生物汚染と対策”は、いくつかの例を示しながら様々な室内環境におけるヒトの健康に影響を与える要因と対応策について解説しています。

私たちは1日のうちの多くを室内で過ごしています。ヒトからヒトに感染する感染症ばかりではなく、その建物の環境に潜む微生物汚染が様々な健康被害を生み出し、その発生源の特定の必要性と「元から断つ」という対策が必要であることを知りました。エアコンや空気清浄機・加湿器、建物の設備などが汚染されている場合には、感染源が空気中で曝露され多くの人に健康被害を与えます。また設備の清掃や改修などの経済的な問題も発生します。だからこそ日頃から「空気に配慮した暮らし」が必要なのですね。

 

起きている間も、眠っている間も、人は呼吸をし続けています。
人が一日に呼吸する量は14,400L。500mlのペットボトルに換算すると28,800本分に相当します。

また、私たちが一生涯で摂取する物質の割合をみると、飲食物よりも空気の方が圧倒的に多く、中でも「室内空気」は全体の57%を占めます。

にもかかわらず、現代の住宅は高気密。24時間換気が行われているとはいっても、毎日営まれる人間の生活によって、ニオイや湿気など様々な物質がこもりがちです。さらに、住宅建材に使われる化学樹脂からは、様々な種類の化学物質が揮発しており、たとえそれが微量であったとしても、住まいの空気質、そして住む人の健康に大きな影響を与えることがあります。

最近では、この化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害が指摘されており、よく耳にする「シックハウス症候群」もこの室内空気汚染が原因と考えることができます。WHO(世界保健機関)は「大気汚染」や「室内空気汚染」によって年間約300万人が死亡しており、このうちの280万人が「室内空気汚染」による死亡、残り20万人が「大気汚染」による死亡であると試算しています。

シックハウス症候群以外にも、空気環境が良くないことで気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの病気が誘発されるとも言われており、これらの病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。

また、化学物質が人に与える影響は、一般に大人よりも成長期の子どもの方が大きいと考えられ、体重1kgあたりで比較すると、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになります。

家族みんなが安心して暮らせる住まいを考えたとき、そこに、「空気に配慮した家」を求める理由があります。私たちは健康のために食べ物や水を選ぶのと同じように、室内空気の安全性にも気を配る必要があると考えております。

 

室内環境の微生物に関わる最近の話題(4)職場環境における微生物汚染と対策
石松 維世
 
室内環境, 2019 年 22 巻 3 号 p. 289-294

 

 


 

野口 大輔
国立高等専門学校機構都城工業高等専門学校 教授
九州大学工学部 客員教授
国立病院機構都城医療センター附属看護学校 非常勤講師

 

【研究実績】

「シラスの薄膜化及びその実用化に関する研究」(2013年10月~2023年9月現在継続)
国立高等専門学校機構都城工業高等専門学校物質工学科 野口大輔、高千穂シラス株式会社
*特許取得「特許6103642」/「特許6261099」/「特許6991477」
*特許出願「特願2019-159681」

 「シラス壁の抗菌抗ウイルス性能に関する研究」(2020年7月~2023年3月)
国立高等専門学校機構都城工業高等専門学校物質工学科 野口太郎 ・野口大輔、高千穂シラス株式会社
*特許出願「特願2021-89882」/「特願2022-188193」

 「シラスの二酸化炭素吸着能とその応用可能性に関する研究」(2023年5月~2023年9月現在継続)
日本大学理工学部無機応用科学科 梅垣哲士、国立高等専門学校機構都城工業高等専門学校物質工学科 野口大輔、高千穂シラス株式会社*特許出願「特願2023-99575」

他33件

 

【論文】

Function of Shirasu-based materials for acid-promoted hydrolysis of ammonia borane 
Tetsuo Umegaki, Daisuke Noguchi, Tsubasa Fukumoto
Journal of Japan Institute of Energy 102(2) 28-32 2023年2月28日 

Ability of Shirasu-based Material for Adsorption of Metal Ions and Its Promotion for Catalytic Decomposition of Nitrous Oxide 
Tetsuo Umegaki, Daisuke Noguchi, Tsubasa Fukumoto
ChemistrySelect 7(46) e202201944 2022年12月8日

Decomposition of Nitrous Oxide using a Copper-supported Shirasu Catalyst 
Tetsuo Umegaki, Daisuke Noguchi, Tsubasa Fukumoto
ChemistrySelect 7(42) e202201763 2022年11月10日 

他18件

 

【講演・口頭発表等】

火山噴出物シラスを原料とした多孔質ガラス薄膜の物性評価
日本表面真空学会2020年日本表面真空学会学術講演会 2020年11月19日

銅担持シラス触媒の亜酸化窒素分解活性
無機マテリアル学会第145回学術講演会 2022年11月11日 

シラス由来材料のアンモニアボラン加水分解機能
日本エネルギー学会第32回目日本エネルギー学会大会2023年8月8日

他71件

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