空気科学住宅(論文)Ⅴ

空気科学住宅®にお寄せ頂きましたご相談・ご質問に対して、
国立病院機構都城医療センター附属看護学校 非常勤講師 野口大輔先生監修のもと、
該当する学術論文をお探しし、ご案内してまいりました。

このページでは、喘息・アトピー性皮膚炎が起こる原因や空気環境との因果関係について
野口先生による【論文紹介】を掲載しております。

喘息とアトピー性皮膚炎の具体的な予防方法や室内環境の改善方法についても紹介していますので
参考にしてみてください。

詳細が気になる方は、オリジナル論文にも訪れてみてください。

【No.21】住宅における結露・カビの発生要因に関する調査研究~児童のアレルギー性疾患と関連する居住環境要因の改善に向けて~

【No.22】シックハウスにおける居住環境の実態と健康に関する調査研究

 

‐2025/6/25‐

【No.21】住宅における結露・カビの発生要因に関する調査研究~児童のアレルギー性疾患と関連する居住環境要因の改善に向けて~

今回紹介した論文は、「住宅における結露・カビの発生要因に関する調査研究~児童のアレルギー性疾患と関連する居住環境要因の改善に向けて~」です。

全国的に室内環境要因と子どもの健康問題との関連の研究例は少なく、居住環境要因が児童のアレルギーに結び付くまでのメカニズムは複雑であり実態把握が十分に行われていないのが実情です。

本論文では住宅属性・住宅設備・住まい方に関する質問項目が含まれたアンケート調査結果を用いて結露、カビ発生と関連の深い住宅・住まい方の要因について分析することで、住宅環境要因におけるダンプネスへの各種対策手法を検討する上での有意義な知見を提示しています。

今回の研究では、「窓ガラスの構成」・「開放型暖房機器」・「洗濯物」・「観葉植物」が結露、カビ発生に関わる要因として抽出され、特に「開放型暖房機器」と「洗濯物」の室内干しの影響は大きく、発生部位に関係なく結露やカビと関連しており、これらはダンプネスを介してアレルギー性症状に影響している可能性があると結論づけています。また、これらに対して、「木質系」や「塗り壁」といった調湿性能を有すると考えられる壁材が、窓、サッシ部における結露の発生を有意に抑えている可能性があることを示唆しています。

だからこその「空気に配慮した暮らし」⇒”空気科学住宅”

 

起きている間も、眠っている間も、人は呼吸をし続けています。
人が一日に呼吸する量は14,400L。500mlのペットボトルに換算すると28,800本分に相当します。

また、私たちが一生涯で摂取する物質の割合をみると、飲食物よりも空気の方が圧倒的に多く、中でも「室内空気」は全体の57%を占めます。

にもかかわらず、現代の住宅は高気密。24時間換気が行われているとはいっても、毎日営まれる人間の生活によって、ニオイや湿気など様々な物質がこもりがちです。さらに、住宅建材に使われる化学樹脂からは、様々な種類の化学物質が揮発しており、たとえそれが微量であったとしても、住まいの空気質、そして住む人の健康に大きな影響を与えることがあります。

最近では、この化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害が指摘されており、よく耳にする「シックハウス症候群」もこの室内空気汚染が原因と考えることができます。WHO(世界保健機関)は「大気汚染」や「室内空気汚染」によって年間約300万人が死亡しており、このうちの280万人が「室内空気汚染」による死亡、残り20万人が「大気汚染」による死亡であると試算しています。

シックハウス症候群以外にも、空気環境が良くないことで気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの病気が誘発されるとも言われており、これらの病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。

また、化学物質が人に与える影響は、一般に大人よりも成長期の子どもの方が大きいと考えられ、体重1kgあたりで比較すると、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになります。

家族みんなが安心して暮らせる住まいを考えたとき、そこに、「空気に配慮した家」を求める理由があります。私たちは健康のために食べ物や水を選ぶのと同じように、室内空気の安全性にも気を配る必要があると考えております。

 

住宅における結露・カビの発生要因に関する調査研究 児童のアレルギー性疾患と関連する居住環境要因の改善に向けて
吉野 博, 北澤 幸絵, 長谷川 兼一
日本建築学会環境系論文集 2014 79  698  p. 365-371

 

‐2025/7/26‐

【No.22】シックハウスにおける居住環境の実態と健康に関する調査研究

近年、建築物や家具・調度品から発生する化学物質による室内空気汚染が深刻な問題となっています。このような室内空気汚染は、居住者の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

本論文では、実際に被害の生じている住宅の化学物質汚染の現状を把握し、症状と室内空気質や建物性能との関係を明らかにすることを目的として、シックハウス症候群が疑われる宮城県内の住宅について、2001年夏季に室内空気環境の調査を行っています。

その結果、室内の化学物質濃度の濃度は概ね年数の経過とともに減少する傾向がみられ、特にトルエンでその傾向が顕著ですが、ホルムアルデヒドでは、持ち込んだ家具の影響により、年数が経過していても依然として高濃度を示した住宅がみられました。また、居住者の自覚症状としては、粘膜・呼吸器系の症状や皮膚症状の割合が高く、その傾向も高濃度住宅では自覚症状が強く見られています。さらに年数の経過した住宅の居住者や化学物質に対する反応性の高い居住者には、低濃度で強い症状を訴える方が多く、自覚症状の重い人がいることが示唆されました。

近年は、気密性能の高い住宅が多く、このような住宅は化学物質濃度の高い部屋が多くみられます。そして、室内では換気不足である状況や建材もしくは生活用品に由来する化学物質の発生が確認されています。

だからこその「空気に配慮した暮らし」⇒”空気科学住宅”

 

起きている間も、眠っている間も、人は呼吸をし続けています。
人が一日に呼吸する量は14,400L。500mlのペットボトルに換算すると28,800本分に相当します。

また、私たちが一生涯で摂取する物質の割合をみると、飲食物よりも空気の方が圧倒的に多く、中でも「室内空気」は全体の57%を占めます。

にもかかわらず、現代の住宅は高気密。24時間換気が行われているとはいっても、毎日営まれる人間の生活によって、ニオイや湿気など様々な物質がこもりがちです。さらに、住宅建材に使われる化学樹脂からは、様々な種類の化学物質が揮発しており、たとえそれが微量であったとしても、住まいの空気質、そして住む人の健康に大きな影響を与えることがあります。

最近では、この化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害が指摘されており、よく耳にする「シックハウス症候群」もこの室内空気汚染が原因と考えることができます。WHO(世界保健機関)は「大気汚染」や「室内空気汚染」によって年間約300万人が死亡しており、このうちの280万人が「室内空気汚染」による死亡、残り20万人が「大気汚染」による死亡であると試算しています。

シックハウス症候群以外にも、空気環境が良くないことで気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの病気が誘発されるとも言われており、これらの病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。

また、化学物質が人に与える影響は、一般に大人よりも成長期の子どもの方が大きいと考えられ、体重1kgあたりで比較すると、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになります。

家族みんなが安心して暮らせる住まいを考えたとき、そこに、「空気に配慮した家」を求める理由があります。私たちは健康のために食べ物や水を選ぶのと同じように、室内空気の安全性にも気を配る必要があると考えております。

 

シックハウスにおける居住環境の実態と健康に関する調査研究
吉野 博, 天野 健太郎, 飯田 望, 松本 麻里, 池田 耕一, 野﨑 淳夫, 角田 和彦, 北条 祥子, 石川 哲
日本建築学会環境系論文集 2003 68 567  p. 57-64

 

  空気科学住宅(論文)Ⅰ【No.1】~【No.5】


 

野口 大輔
国立高等専門学校機構都城工業高等専門学校 教授
九州大学大学院総合理工学研究院 教授
国立病院機構都城医療センター附属看護学校 非常勤講師

所属学会:公益社団法人応用物理学会、公益社団法人日本表面真空学会
研究内容:地域資源(シラス等)を活用した新規機能性材料の開発と工学的応用
     薄膜作製技術を駆使した機能性無機薄膜の作製と物性評価
研究実績:野口 大輔 (Daisuke Noguchi) - マイポータル - researchmap


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