空気科学住宅(論文)Ⅵ
空気科学住宅®にお寄せ頂きましたご相談・ご質問に対して、
国立病院機構都城医療センター附属看護学校 非常勤講師 野口大輔先生監修のもと、
該当する学術論文をお探しし、ご案内してまいりました。このページでは、喘息・アトピー性皮膚炎が起こる原因や空気環境との因果関係について
野口先生による【論文紹介】を掲載しております。喘息とアトピー性皮膚炎の具体的な予防方法や室内環境の改善方法についても紹介していますので
参考にしてみてください。
詳細が気になる方は、オリジナル論文にも訪れてみてください。
【No.26】住宅における温熱・空気環境と健康 ~これまでの歩みとこれから~
【No.27】幼稚園・保育所等におけるインフルエンザ対策の室内温湿度環境への影響(その1):南東北地方の施設を対象としたアンケート調査と冬季実測調査を用いた検討
【No.26】住宅における温熱・空気環境と健康 ~これまでの歩みとこれから~

住宅建築分野では様々な方策による更なる断熱気密化が進められつつあります。高断熱高気密化は冬期の室温を維持することにより健康の増進に繋がり望ましいですが、一方では室内空気質の劣化、ダンプネスの増加などが懸念されます。今回紹介した論文では、住宅の温熱空気環境と健康にかかわる調査研究から、①健康・快適性から見た住宅熱環境、②高断熱高気密住宅の室内環境と健康、並びに暖房エネルギー消費量、③シックハウス問題の解明と換気の役割、④アレルギーと室内環境の関係、⑤仮設住宅における室内環境調査と環境設計に関する提案、⑥浸水住宅における湿気環境と健康問題について述べられています。
健康快適な環境が求められる時代にあって、住宅の室内環境設計を進める上で参考となる事項にも触れており、以下にその要点を示します。
・住宅における断熱性能の向上は、健康を維持する上で極めて重要であることが多くのエビデンスにより明らかになりつつある。
・換気は、シックハウスの防止やコロナ感染対策の基本である。ただし、コロナ感染の防止のための必要換気量については、未だ明快な根拠が示されていない。換気が設計通りに運用されるためには、施工完了時の換気システムの検査、定期的な維持管理が極めて重要である。
・アレルギーの原因の一つは、カビ・ダニなどの生育を促す過度な湿気である。一方で、低湿度はウイルスの活性化やドライアイ、気道粘膜の異常などにつながる。相対湿度と健康性、快適性の関連についての研究は数多く実施されているが、まだ未解明な点が多い。
だからこその「空気に配慮した暮らし」⇒”空気科学住宅”
起きている間も、眠っている間も、人は呼吸をし続けています。
人が一日に呼吸する量は14,400L。500mlのペットボトルに換算すると28,800本分に相当します。
また、私たちが一生涯で摂取する物質の割合をみると、飲食物よりも空気の方が圧倒的に多く、中でも「室内空気」は全体の57%を占めます。
にもかかわらず、現代の住宅は高気密。24時間換気が行われているとはいっても、毎日営まれる人間の生活によって、ニオイや湿気など様々な物質がこもりがちです。さらに、住宅建材に使われる化学樹脂からは、様々な種類の化学物質が揮発しており、たとえそれが微量であったとしても、住まいの空気質、そして住む人の健康に大きな影響を与えることがあります。
最近では、この化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害が指摘されており、よく耳にする「シックハウス症候群」もこの室内空気汚染が原因と考えることができます。WHO(世界保健機関)は「大気汚染」や「室内空気汚染」によって年間約300万人が死亡しており、このうちの280万人が「室内空気汚染」による死亡、残り20万人が「大気汚染」による死亡であると試算しています。
シックハウス症候群以外にも、空気環境が良くないことで気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの病気が誘発されるとも言われており、これらの病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。
また、化学物質が人に与える影響は、一般に大人よりも成長期の子どもの方が大きいと考えられ、体重1kgあたりで比較すると、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになります。
家族みんなが安心して暮らせる住まいを考えたとき、そこに、「空気に配慮した家」を求める理由があります。私たちは健康のために食べ物や水を選ぶのと同じように、室内空気の安全性にも気を配る必要があると考えております。
住宅における温熱・空気環境と健康 ~これまでの歩みとこれから~
吉野 博
臨床環境医学 2022 年 31 巻 2 号 p. 45-61
【No.27】幼稚園・保育所等におけるインフルエンザ対策の室内温湿度環境への影響(その1):南東北地方の施設を対象としたアンケート調査と冬季実測調査を用いた検討

今回紹介した論文は、「幼稚園・保育所等におけるインフルエンザ対策の室内温湿度環境への影響(その1)」です。
幼稚園、保育園などの児童施設における室内温度、湿度、空気環境は、児童の健康維持のために慎重に調整する必要があります。特に冬季は、インフルエンザを含む感染症の蔓延防止が重要です。
本論文では、冬季における児童施設での室内温度、湿度、CO2濃度の実態と環境管理及びインフルエンザ対策の評価を目的として、東北地方南部の幼稚園・保育園・児童福祉施設を対象に、設置されている空気清浄機・加湿器等の室内環境調整方法の普及状況を把握するアンケート調査と冬季における児童施設の空気環境・実測温湿度を評価し、それらに影響を与える要因を明らかにする現地調査が実施されました。
今回の調査で、室内環境の調整方法については地域ごとの違いが明らかになっており、南東北地方の施設は岐阜や北陸地域と比較して加湿に対するアプローチが異なることが認められました。加湿を重視する児童施設は、換気を重視する児童施設に比べ、感染拡大当日の室内絶対湿度が高い傾向にあり、さらにCO2濃度も高い傾向が見られました。これは換気量が不十分である可能性があり空気清浄度についても考慮する必要があることが示唆されます。
近年の研究において換気の悪い環境では空気中の飛沫や飛沫核が濃縮して、飛沫核感染(空気感染)する可能性が報告されています。また、低温・低湿の環境ではインフルエンザウイルスの生存率が高まるとされており絶対湿度との関連性が指摘されています。
人間側の感染防御力の保持やインフルエンザウイルスを低減させるための適切な湿度の維持(加湿)や換気が必要と考えられます。
だからこその「空気に配慮した暮らし」⇒”空気科学住宅”
起きている間も、眠っている間も、人は呼吸をし続けています。
人が一日に呼吸する量は14,400L。500mlのペットボトルに換算すると28,800本分に相当します。
また、私たちが一生涯で摂取する物質の割合をみると、飲食物よりも空気の方が圧倒的に多く、中でも「室内空気」は全体の57%を占めます。
にもかかわらず、現代の住宅は高気密。24時間換気が行われているとはいっても、毎日営まれる人間の生活によって、ニオイや湿気など様々な物質がこもりがちです。さらに、住宅建材に使われる化学樹脂からは、様々な種類の化学物質が揮発しており、たとえそれが微量であったとしても、住まいの空気質、そして住む人の健康に大きな影響を与えることがあります。
最近では、この化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康被害が指摘されており、よく耳にする「シックハウス症候群」もこの室内空気汚染が原因と考えることができます。WHO(世界保健機関)は「大気汚染」や「室内空気汚染」によって年間約300万人が死亡しており、このうちの280万人が「室内空気汚染」による死亡、残り20万人が「大気汚染」による死亡であると試算しています。
シックハウス症候群以外にも、空気環境が良くないことで気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの病気が誘発されるとも言われており、これらの病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。
また、化学物質が人に与える影響は、一般に大人よりも成長期の子どもの方が大きいと考えられ、体重1kgあたりで比較すると、子どもは大人の2倍近くの化学物質を取り込んでいることになります。
家族みんなが安心して暮らせる住まいを考えたとき、そこに、「空気に配慮した家」を求める理由があります。私たちは健康のために食べ物や水を選ぶのと同じように、室内空気の安全性にも気を配る必要があると考えております。
幼稚園・保育所等におけるインフルエンザ対策の室内温湿度環境への影響(その1): 南東北地方の施設を対象としたアンケート調査と冬季実測調査を用いた検討
種市 慎也,青木 哲,須藤 美音,水谷 章夫
日本建築学会環境系論文集 2021 年 86 巻 779 号 p. 59-67
野口 大輔
国立高等専門学校機構都城工業高等専門学校 教授
九州大学大学院総合理工学研究院 教授
国立病院機構都城医療センター附属看護学校 非常勤講師所属学会:公益社団法人応用物理学会、公益社団法人日本表面真空学会
研究内容:地域資源(シラス等)を活用した新規機能性材料の開発と工学的応用
薄膜作製技術を駆使した機能性無機薄膜の作製と物性評価
研究実績:野口 大輔 (Daisuke Noguchi) - マイポータル - researchmap
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